会議費
会議費とは
会議費の定義・意味など
会議費(かいぎひ)とは、会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用を処理する費用勘定をいう。
租税特別措置法施行令
第三十七条の五 …
2 法第六十一条の四第三項第三号 に規定する政令で定める費用は、次に掲げる費用とする。
一 …
二 会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用
法人・個人の別
法人・個人
会議費は法人・個人で使用される勘定科目である。
会議費の範囲・具体例(要件・条件)
会議費とは、具体的には、会議に際して社内または通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食物等の接待に要する費用がこれに該当する。
詳細については、次のページを参照。
会議費の目的・役割・意義・機能・作用など
節税対策・節税方法としての会議費
1人あたり1回5000円以内の外部事業関係者との飲食
得意先、仕入先その他事業関係者等に対する接待、供応、慰安、贈答等に支出するものは交際費勘定で処理するのが原則である。
しかし、18年度税制改正により、すべての事業主に1人あたり1回5000円以内の飲食については、交際費の限度額とは別枠で損金処理をすることが認められることとなった。
つまり、接待費・打ち合わせ費用等は、1人5000円までは会議費として全額経費にできるということである。
したがって、5000円以内の接待費等であれば、交際費ではなく会議費として処理をしたほうが、税法上は有利である。
交際費は原則として損金に算入できないからである。例外的に、資本金1億円以下の法人の場合、年間600万円までを限度として損金算入が認められているが、それも全額ではなく、支出額の90%に限定されている。
ただし、この規程の適用にあたっては、いわゆる社内飲食費は除かれ、また、所定の事項を記載した書類を保存していることが必要となる。
さらに、5000円を1円でもオーバーした場合はその全額が交際費課税の対象となるので、注意。
会議費に関する会計基準と制度会計
制度会計
税務会計
会議費の決算等における位置づけ等
会議費の財務諸表における区分表示と表示科目
損益計算書 > 経常損益の部 > 営業損益の部 > 販売費及び一般管理費 > 会議費
会議費の会計・簿記・経理上の取り扱い
会計処理方法
使用する勘定科目・記帳の仕方等
会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物に通常要する費用を支出したときは、会議費勘定(費用)の借方に記帳して費用計上する。
会議費の管理
会計資料(証憑・証拠)
会議費は特に交際費との区別が困難な場合があり、また、租税回避に悪用される事例も多いため、税務調査の対象となりやすい。
特に個人事業主や、一人会社、同族会社については、調査官によっては、会計資料がなければ、会議費として経費にすることを否認し、修正申告・追徴課税を求めてくる場合がある。
会議費が突出していなければ、問題はないかもしれないが、結局は調査官次第である。1回目(最初)だけは大目に見て、以後会計資料を保管するように、という指導がある場合もある。
したがって、具体的に会議としての実態を証明できるような、次にかかげる会計資料を整備・作成し、保存しておくのが確実である。
- 社内規定
- 会議に関する内部文書(会議議事録等)
また、たとえ、上記のような会計資料を用意できなくても、仕訳の摘要欄やレシートや領収書に、誰(会議の参加者)と、何の打ち合せをしたかを記録しておくだけでも否認される確率は低くなる(信憑性が高くなる)といえよう。
(社内規定)
社内規程を設けて、1カ月あたりの会議の開催回数や1人あたりの支出額の上限などを定めておくと、立派な会計資料となる。
たとえば、「月◯回、会議に要する費用として一人あたり◯千円を限度として…」等
(会議に関する内部文書)
会議に関する内部文書の代表例として日程、議題、議事を記録した会議議事録(会議録・議事録)がある。
会議議事録のテンプレートは次のページにもあります。ご利用ください。
ビジネス文書・手紙・はがきテンプレート(書式・様式・書き方)の無料ダウンロード: 議事録
取引の具体例と仕訳の仕方
会社の会議室で取引先と打ち合わせをして茶菓子・弁当を購入した/喫茶店で商談の打ち合わせをしてコーヒー代を支払った等
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
会議費 | ✕✕✕✕ | 現金 | ✕✕✕✕ |
会議費の税務・税法・税制上の取り扱い
必要経費算入(所得税法)・損金算入(法人税法)の可否
法人税法上
会議費は、会社の活動に必要不可欠なものなので、法人税法上も損金として認められている。
消費税の課税・非課税・免税・不課税(対象外)の区分
課税取引
会議費は消費税の課税対象となる(仕入税額控除の対象となる)。
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